デフレかインフレか 2009 5 31

 デフレの底を割ったら、インフレが出てきた。
そんな予感もあります。
 確かに、世界経済は、デフレ傾向にあります。
しかし、今、金融危機克服のため、
各国の中央銀行が紙幣を大量生産しています。
 メーカーと消費者の関係は、
「供給能力は十分あるのに、
それに見合うだけの需要がない」という状態になっています。
 だから、デフレ傾向。
だったら、政府が需要を作ればいいという話になって、
これまた、紙幣が増える原因となっています。
 さて、紙幣に関する「需要と供給」の結果が、今後、どうなるか。
それは、100年に一度の見世物になるかもしれません。
 現代の紙幣とは、金(Gold)の裏づけがない印刷物です。
だから、いくらでも無尽蔵に印刷できます。
この印刷物は、ただ政府(中央銀行)の信用のみに依存しているだけとなっています。
 1971年から始まった、この壮大な文明実験は、
どのような結末を迎えるのでしょうか。
 もちろん、今は、時代の端境期と言えます。
だから、従来の理論や学説が通用しないかもしれないとも言えます。
書名 恐慌第2幕
著者 朝倉 慶  ゴマブックス

利子率革命 2009 5 10
 書名 100年デフレ (文庫版)
 著者 水野 和夫  日経ビジネス人文庫
 今回の未曾有の経済危機に際して、
多くの人が、歴史を振り返るために、
1929年まで遡っています。
 しかし、歴史を検証するならば、
1929年では不十分だと思います。
中世から現代までを検証する必要があると思います。
 「100年デフレ」と聞くと、
何だか、未曾有の経済環境がやってくるように思えますが、
この本にある図表によると、
100年デフレのようなものは、過去に数回あったのです。
 最近、先進国は低金利政策となっていますが、
こうした「超低金利」は、過去にもあったということ、
そして、このような「利子率革命」は、
体制移行期に起きていると指摘しています。
 現在、世界同時低金利と言われています。
これは、単に金融政策に留まらず、
「今、世界は体制移行期にある」と言えるかもしれません。
大げさに言えば、世界同時低金利が、
新文明到来を知らせる鐘の音となっているかもしれません。

















































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